leaf オンライン小説ページを作る 5


 ■ ダウンロード用ファイルについて

ご存知かと思いますが、いちおう最初に用語を解説しておきますね。
ダウンロード用ファイルというのは保存版のことです。IEやネスケなどのブラウザを使ってオンライン状態で直接読むのではなく、いったんローカルに保存して、利用者の好きなソフトで開いてもらうためのファイルです。DL版と表記したりもします。(厳密にはブラウザでWebサイトを閲覧するのも「ダウンロード」なのですが、まあそれは置いておいて)
このDL版ですが、実は文月はあんまり活用しません。ブラウザで読んじゃうほうが楽で好きなので。でもどうも、けっこう需要があるのですよね。個人用パソコンがない、縦書きが好き、PDAで持ち歩いて読みたい、印刷して読みたい、保存だけしておいてあとでまとめ読みしたい、などなどの理由で、DL版の愛用者は相当いらっしゃいます。なので、ある程度の作品数のある小説サイトであれば、DL版を用意して損することはないかと思います。

では具体的に、どういうDL版を作ればいいか。
まずは一番肝心の、中身について。
小説本文が入っているのは言うまでもないですが、それ以外。冒頭に小説タイトル、章タイトルがある場合は各章タイトル。これ必ず書きましょう。それから、作者情報。最低でも作者名と作者のサイトURLは書いておきましょうね。ほか、メールアドレスや小説目次のアドレス、感想を書ける場所のアドレスなどもファイル内に書いておくと便利です。

例:『白珠の巫女』 テキスト形式DL版の末尾▼
to be continued..... 


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小説目次 → http://www6.plala.or.jp/HANAMEIRO/novel/index.html
感想コーナー → http://www6.plala.or.jp/HANAMEIRO/novel/kansou.html

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** URL  http://www6.plala.or.jp/HANAMEIRO/
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こういった情報、readmeなどの別ファイルにする人も多いようですが、たくさんダウンロードしてまとめてしまうとどれがどの話の説明なのか判らなくなる危険もあります。やはりファイルはひとつにまとめてしまいましょ。

つづいて、ファイル形式について。テキストファイル、htmlファイル、PDFファイル、Wordファイルなど候補は多々ありますが、必須なのは拡張子が.txtとなるテキストファイルです。愛用ビューワで読みたい人のほとんどはこれでないとお困りのはず。文字情報のみのファイルですので容量も軽く、便利です。
このテキストファイルでDL版を作る場合、長編でもひとつのファイルにまとめるのをおすすめします。ファイルがいくつもあると、続きを読むのが面倒ですし、順番がわからなくなったりしますので。よほど長い話の場合は、大きな区切りごと(第一部・第二部……など)くらいが良いでしょうね。
連載作品の更新時にDL版を新しく用意する場合、すべてまとめたものと最新章だけのものとふたつ用意するのが親切かもしれません。手間なようなら、前者のみをおすすめしておきます。
ちなみに、ビューワソフトの有名なものをひとつご紹介。「窓の中の物語」というソフトです。縦書き表示で、本当に本のページをめくるような気分で読めるソフトで、けっこうオススメ。こういったビューワソフトへのリンクも、DL版コーナーに用意しておくと親切かもしれません。

ほかの形式も用意してみるなら、私はhtmlを推奨します。準備が比較的楽なのと、ネット上で発表しているのとほぼ同じ形式で読んでもらえることが利点。対象者は、学校など不特定のパソコンでネットやってらっしゃるかたが主でしょうか。
(03/05/10追記:実際に本家サイトでダウンロード数調査をしたところ、テキスト形式とhtml形式の利用はほぼ同数でした。ぜひ、html形式DL版の作成をおすすめします)
この場合は、ファイル分割はネット発表と同じものでいいと思います。オフラインではつなげない場所への余分なリンクを削除したら、そのまままとめて梱包してしまってかまわないでしょう。ただし、ファイルの数が多いので、最初に開くべきファイルが判らなくなる可能性があります。「はじめに」など、判りやすい名前で案内ファイルを作っておいて、そこから開いてもらえるようにうまく誘導しましょう。
この形式の場合、扉部分に作者名のほかサイトへのリンクや感想フォームを設置しておき、オンラインでも利用できるようにしておくとよさそうです。
拙作「白珠の巫女」のhtml形式DLファイルでは、「白珠の巫女html版」というフォルダの中に、以下のファイルが入っています。第14章まで公開当時。クリックすると各ページを閲覧できます。どうぞご参考に。
index.html (最初に開くファイル・フレーム形式)
first.html (メインフレーム)
mikoframe.html (上部目次フレーム)
miko_1.html 〜 miko_14.html (本文ファイル)
csstest.css (整形用スタイルシート)

ところでDLファイルは、普通そのまんまでアップロードしてあることは少ないです。たいていがダウンロードの時間短縮のため、圧縮ファイルという形式にしてあります。これは開くのにひと手間かかる代わりに、ただのテキストだったらだいたい半分くらいまでサイズを小さくできるのです。ブロードバンド時代とはいえ、ファイルサイズを小さくすることはやっぱり読者さんへの気配りのひとつでしょう。また、短編集や、連載作品のhtml形式DLファイルなど、複数のファイルからなるDL版をひとつのファイルにまとめることも簡単です。
圧縮ファイルを作るには、圧縮用ソフトを使います。有名なところで「+Lhaca」などありますね。これはデスクトップのアイコンにファイルをドラッグ&ドロップするだけで圧縮したファイルを指定場所に作ってくれる、お手軽ソフトです。また、私のオススメは「Lhaplus」。非常に多くの種類が扱え、右クリックメニューから圧縮・解凍することができるのが便利です。ちなみにWindowsMeやXPには標準でzip形式の圧縮・解凍ソフトが入っています。
ただ、読者さんが必ずしも解凍ソフトをお持ちとは限らないのも実情です。そういった方のために、自己解凍形式(起動するとソフトなしに解凍します。ファイルサイズはやや大きめ)や、圧縮なしのファイルを用意するのも手ですね。また、解凍ソフトをご存じないかたのために、解説や代表的ソフトへのリンクを掲載しておくと親切です。

いろいろ使い勝手を考えていくと、用意するべき形式がどんどん増えてしまうようです。あまりにも選択肢があっても、読者さんは困ってしまうかもしれません。自分が必要そうだと思うものを選んでくださいませ。

最終更新日:2005.03.22

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管理人:文月夕(You Fuzuki)
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